お内仏は阿弥陀如来にお会いするところ

お内仏はご先祖をお祀りする場所ではありません。お内仏は、自らのご本尊、本当に大切にすることが何かを確かめ、自らの生き方を確かめる場所です。しかし母は父の写真を飾りたいようです。普段お参りにお伺いしているお宅でもお内仏に写真が入っていることがあります。そのようなときはお内仏の意味お話しして、納得していただければお内仏から外していただくようにしています。なかなか納得していただくことは難しいようで、中には私がお参りに行く時だけ横によけている方もあるようです。母にしてみれば夫を亡くしたばかりですので、写真を見て生前の姿を思い出したいということでしょうが、お内仏飾ることによって礼拝の対象が阿弥陀如来から写真の人物に変わってしまっては困ります。故人を諸仏といただくことができるならよいのですが故人を拝むのは見当違いです。同じような意味合いで写真をお内仏の真上に飾るのも避けたほうがいいでしょう。
お内仏のご本尊は阿弥陀如来でありその教えです。私たちは阿弥陀尿来の教えによってはじめて、亡き人を浄土に帰られた諸仏といただけるようになるのです。