釈尊と大乗仏教

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住職ブログ

2019/02/17 釈尊と大乗仏教

釈尊は悟りを開かれた後、大いに悩まれました。自分の得た悟りの内容は大変難しいもので、もしほかの人に伝えようとしてわかってもらえないだろう、伝えることもとても大変なことだろうとお考えになったのです。ですから当初は自分の得た悟りの境地は自分だけもののとしておこうとお考えになりました。そんな時、梵天という神様が表れて釈尊の悟りの内容を人々に伝えてほしい、みんなもそれを知りたいと思っていると説得しました。そこで釈尊は「たとえ大変なことであっても悟りの内容を人々に伝え、ともに救われる道を歩もう」決心されました。このことを「初転法輪」といいます。
もちろん本当に釈尊の前に神様が表れたわけはなく、釈尊の悩みと決心が神様に促されなければならないほど深く大きいものであることを表すための比喩表現でしょう。
釈尊が初転法輪をされたということは「すべての人々とともに救われたい」という心の表れです。大乗仏教ではこの一点を仏道の最も大事な点だと考えます。自らの悟りに重点を置くのではなく仏道とはともに救われていく慈璃々田円満の教えであるという点を中心にします。
大乗仏教は、自分一人が救われていくのではなく、すべてのものが「ともに、同時に、同じように」救われていく教えなのです。

 

 

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