お盆、盆踊りの起源

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お盆、盆踊りの起源

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2019/07/23 お盆、盆踊りの起源

お盆は『盂蘭盆経』というお経が元になっています。このお経は中国で作られたもので、いわゆる偽教です。

「盂蘭盆経」は目連尊者の次のようなお話が中心に書かれています。

今から約2500年前、お釈迦さまご在世のころのストーリーです。

ところはインドの北東部。お釈迦さまのお弟子に目連(もくれん)という方がいました。目連さんは“神通第一”といわれ、偉大な神通力(じんずう)を持っていました。

(舎利弗:智慧第一。摩訶迦葉(まかかしょう):頭陀(ずだ) 第一。須菩提(しゅぼだい)解空第一。また無諍第一、被供養第一。 富楼那弥多羅尼子(ふるなみたらにし)説法第一。 摩訶迦旃延(まかかせんねん)論議第一。 阿那律(あなりつ)天眼第一。 優波離(うぱり)持律第一。 羅睺羅(らごら)密行第一。    阿難(あなん)多聞第一。)

ある日、目連さんは、父母を悟りに導きお育ての恩に報いようと思い、神通力を駆使して亡くなった母の様子を見ました。すると亡母は地獄で餓鬼道(がきどう)に堕ち、倒懸の苦しみにあっていることが分かりました。目連さんは鉢にご飯を盛って、亡き母のもとに持っていくのですが、母がご飯を食べようとすると、ご飯は炎となり、食べることができません。

心を痛めた目連さんは矢も楯もたまらず、お釈迦さまのもとへ駆けつけました。そうして、どうしたら救うことができるか教えを請いました。

お釈迦さまは、「汝の母は罪深く、汝一人の力では如何ともしがたい」「衆僧(大勢の僧)を招いて三宝に供養しなさい」と教示されました。目連さんは教えられたとおり早速衆僧供養会(しゅうそうくようえ)を勤修しました。

お釈迦様は

「皆まず施主の家の幸せを願い、七世(すべて)の父母の幸せを願え。」とおっしゃいました。

再び神通力をもって亡母の姿を窺(うかが)ったところ、母は安楽に暮らしていました。

これを知った目連さんは、歓びのあまり我を忘れて踊りだしたということです。

お釈迦様は、「仏弟子で孝行者はみな、いつも父母を憶い、すべての先祖を供養しなさい。毎年7月15日はいつも孝行の思いかえら、親やすべての祖先を憶い、盂蘭盆を行い、仏や僧に施し、育てられた恩に報いなさい。もし仏弟子であるならば、この教えは必ず保ちなさい。」

これがお盆の始まりであり、そのとき皆が喜んで踊ったのが盆踊りの起源です。いま公民館広場やお寺の境内、あるいは小学校の校庭で、やぐらを中心に踊りの輪が広がる盆踊り、もとはといえば地獄の苦しみにあっている母が助かったことを歓んだ踊りだったのです。

 

 

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