井の中の蛙、井戸を知らず

仏教とは仏陀の教えです。「仏陀」とは個人の名前ではありません。もともとの意味は「目覚めた人」という意味です。経典には無数の仏陀が登場しますが歴史上の人物としての仏陀はお釈迦様・ゴーダッマシッダルタです。お釈迦さまは目が覚めて仏陀になられたのです。
例えば寝ている人は自分は寝ているとはわかりません。目が覚めて始めた自分が寝ていたということがわかるのです。
「井の中の蛙、大海を知らず」ということばがあります。このカエルは生まれたからずっと井戸の中ににいるので外の世界を知らない問う意味ですが、実はこのカエルは井戸のがどんな場所かも知りません。なぜなら井戸から出たことがなければ、そもそも自分が井戸の中にいるということがわからないからです。このカエルにとっては井戸のなかがすべてですから自分が井戸の中にいるということを客観的に知り様がないのです。
現代を生きる私たちも同じことです。自分のいる世界がすべてだと思いっているものには自分の姿を見るこ徒はできないのです。この世界を「世間」と呼びます。それに対して「出世間」から語られる言葉が、仏教の言葉です。