阿弥陀は無量のはたらき

仏教ではどんな出来事も「因果」ということで考えます。ある出来事（果）には必ずそうなった原因（因）がある。そしてある出来事は果であると同時にほかの出来事の因でもある。お互いの因とかは無数の結びつきで成り立っておりその関係性は無数である。というように考えます。
しかし因から果を見るということは間違いです。仏教では果から因を見ます。例えば花が咲いたのならそれはだれかが花の種をまいたからです。しかし種をまいたのなら必ず花が咲くとは限りません。花が咲くにはたくさんの縁が必要です。土もいりますし、水や太陽の光や温度など、また犬が来て種を掘り返さなかったとか子供が植木鉢を割らないでいたとか数えだせばキリがありません。縁はまさに無量なのです。そのような無量の縁があるから今花が咲いている。念仏はその無量の縁と、因をたずね手を合わせる教えです。今ある自分に感謝することを教えてくれます。
この無量のはたらきを阿弥陀と言います。何度も聞かれたことと思いますが阿弥陀とは「無量の光」であり「無量の命」という意味です。この無量の光と無用の命が私に届いてくれたことを知り感謝するのがお念仏の教えです。