お内仏の鶴と亀

是三寺

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お内仏の鶴と亀

住職ブログ

2019/02/27 お内仏の鶴と亀

お内仏にある仏具の中に鶴と亀をかたどった燭台があります。鶴亀などと呼びますが、燭台とは蝋燭をともすための道具ですが、最近の小さなお内仏ではほんとうに火をつけると危ないので電気の照明が使われていることもあります。鶴亀の燭台には祥月命日や年季法要、彼岸やお盆などのお勤めの時に点じます。普段は木製の木蝋(もくろう)を指しておきます。
なぜ鶴と亀が使われている理由には諸説ありますがその一つに次のようなものがあります。「鶴の足は長く、カメの脚は短い。これはどちらが優れているというものではなく生まれつき持っている特性であるから長い足を切る必要もなく短い足を継ぎ足す必要もない。ともに尊重されるべきものだ」というものです。
浄土真宗では老若男女問わず、門徒も僧侶も、あらゆる違いを越えて一切が平等であり、仲間であり、友であると仰られています。それは「みんないのちの仲間なんだよ、仏の子なんだよ」と教えてくださっているのです。
鶴亀はこういう阿弥陀如来のこころを表現しています。私たちは、人を見るといろいろな基準で判断し、良い悪い、好き嫌い、損か得かといったことを判断し切り捨てていきます。こういう自己中心な心を阿弥陀如来は智慧の光で照らし出し私たちに見せられるのです。蝋燭に光はこの阿弥陀如来の智慧の光を表現しています。

 

 

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