お内仏（仏壇）はご本尊のため

ご葬儀を執り行った後、お家の方から「お仏壇を用意したい」というご相談をよくいただきます。
特に、大きい仏壇を置くことができないので何を用意すればいいのかというお話が多くなっています。
真宗ではお仏壇と言わずに“お内仏”と言い慣わします。もともとお内仏はご本尊をおかけしてお参りをすることから始まりました。今のようなお飾りは当然ありません。ご本尊をおかけする場所が定まりその場所を特別な場所とすることで床の間が定着しました。そしてそれがやがて仏間となりました。次第に掛け軸の入れ物として今のようなお飾りをした箱状の仏壇が生まれてきました。
つまり浄土真宗のお内仏（お仏壇）では、外側の箱ではなく中に安置するご本尊が重要なのです。そういう意味で“お内仏”というのです。
現在では床の間がない構造の住宅も多いですから従来の形のお内仏を置くことは難しいという場合もあるでしょう。すっきりとした洋間のマンションに純日本風なお内仏が合わないというのももっともなお話です。ご本尊をおかけすることが目的ですから様式には特にこだわらなくても良いかと思います。またお内仏の向きを気にされる方もいらっしゃいますが、位置や方向に良しあしなどありません。
日々の生活の中で手を合わせてご本尊に向かうということが大切なことです。