モダンで小さいお内仏（仏壇）のお飾り

毎日のお参りでに皆さんお宅におじゃましますが、お内仏（お仏壇）のお飾りでいろいろな質問を受けます。
多くの方から聞かれるのは、お飾りの仕方とお内仏に入れていいもについてです。
お飾りの仕方ももちろん基本はあるのですが、昨今はいろいろなお内仏があり基本通りにはいかないケースも多くあります。ですから基本を踏まえつつ状況に合わせてできるだけ正しい方向に近づける、という考えでお話しさせていただきます。
多くの場合、問題になるのはスペースです。かつては大きなお内仏が床の間や仏間に鎮座していました。お内仏のお荘厳はこの頃の大きなお内仏を基本に考えられていますから、最近のサイズの仏壇ではスペースに無理が出ます。特にお灯明などは火を扱いますから狭いスペースに無理に入れてしまうと危険です。
また、お花もお内仏が小さくなったからといって、自然の産物である花は小さくなりません。そのような場合はお内仏の中に入れず、前に机などを用意してその上にお花、香炉、燭台を並べるようにします。
また、お内仏の中に亡くなった方のお写真や思い出の品を入れてもよいか、といったこともよく聞かれます。
お内仏は本来は見ることのできないお浄土の姿を、私たちにわかるように形に表したものですので、お写真などは入れないものです。亡くなられた方は私たちを阿弥陀様の教にと導く諸仏となられています。ですから、手を合わせるべきはお写真ではなく、阿弥陀様のほうです。しかし、そのお写真が阿弥陀様の教えを聞く機縁となるのであれば、「お写真はお内仏に入れてはいけません。」と言い切るのもいかがかと思います。いつかお写真がなくても阿弥陀様のほうに手を合わせていただける日も来るかと思います。
そのようなお話をさせていただいたうえで、お写真はお内仏の一番下の段あたりにおいていただくことが多いです。