お寺では大掃除のことを煤払いといいます。

年末が近づいてくると気になるのが大掃除です。私が子供のころはまだ家の前に畳を出して棒でたたいている光景を見ました。今の若い方には想像できないでしょう。畳がないというご家庭も増えてきたのではないかと思います。それに今は普段から掃除機などを使っていますので改めて大掃除をする必要も少なくなってきているのでしょう。
お寺では「煤祓い（すすはらい）」といって特別に笹竹を用意して天井や壁を掃除するところもあります。
東本願寺では毎年１２月２０日にお煤払いが行われます。お煤払いは蓮如上人の時代から５００年以上続く伝統行事です。この日には全国から奉仕団としてご門徒が集まり宗務職員などを含めて約１００人くらいで大々的に行われます。各々手に割竹をもってお堂の中に一列に並び畳をたたいていきます。大きな音とともに埃が舞い上がりそれを約２メートルくらいある大うちわで外に出します。
お煤払いが終わると新たに御堂の荘厳を整えてお給仕を始めるために、ご門主が紙帳に竹の棒で「寿」と字を書く「御規式」が行われます。
テレビでも毎年放送される年末の風物詩です。
ちなみに是三寺ではここまで大掛かりにはやりませんが、３０日に大掃除をして荘厳を整え新年を迎える準備をします。