浄土真宗の教えで幸せってどういうことでしょう -3

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浄土真宗の教えで幸せってどういうことでしょう -3

住職ブログ

2018/11/28 浄土真宗の教えで幸せってどういうことでしょう -3

ゴーダマはなぜ、大様になれる身分を捨てて、出家してしまったのでしょうか。
身分もお金も十分にあり、自由に暮らせる生活を捨てて生活自体もままならない出家の道に入るということは、私たちにはなかなか想像できません。私たちは便利な世の中に慣れてしまっていますのでなんでも便利なことがよい、不便なものは便利なように変えていきたいと思っています。近代の文明も世の中を便利に快適にするために頑張ってきました。そんな世の中で生きている私たちは生活が便利になること、言い換えれば楽になることが幸せになることのように思っているのではないでしょうか。お金持ちになりたいというのも自分の生活を楽にしたいうことではないでしょうか?逆に思い通りにならないことは苦しいことであり不幸なことと思っているのではないでしょうか。そしてなるべく苦しいことは少なくして、楽しいことを多くすれば幸せじゃないかと思っています。
しかし、ゴーダマが感じた「苦」というのはそういうことでななかったのです。どんなに楽しいことがあっても、「老病死」という事実は変えようがなく、決して受け止めることのできないものです。自分が必ず老いていき、病気を得、必ずいつかは死んでいくという事実はどんな楽しいことがあったとしても、受け止めきれるものではありません。
私たちはそんな自分を見つめたくはないから、普段は気が付かないふりをして、放っておきます。でも、放っておいたからといって問題が片付くわけはありません。
ですから、どんなお金持ちも、立派な肩書のある人も、大きな家に住んでいる人もきっとどこかで、人生に落ち着きのない、何と言ったらいいのかわからない不安を感じているはずです。
人が生まれた以上はこの「老病死」の問題から逃れることはできません。これがゴーダマのであった「苦」であったのです。
この「苦」を解決するにはじっとしていて頭で考えていてもダメだと思ったからゴーダマは出家したのです。

 

 

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