お墓は誰のため

今日は子供の日です。GWの連休も終盤ですが、今年は外出自粛が叫ばれる中どこにも行けないで困っている方が多いのではないでしょうか。我が家でも時間を持て余す子供をどうしようかと考えたのですが、この機会にお墓参りに行きました。大きな霊園ではなく昔からある街中の墓地ですので私たち以外にはお参りの方はお一人だけでした。お墓といいますと、親鸞聖人の場合は大谷祖廟ということになります。親鸞聖人は死がまじかに迫ったと感じられたとき「 私が死んだら、その遺体は賀茂川に流して、魚のえさにしなさい 」と言い遺されたといいます。釈尊は弟子に「 僧侶（出家者）は葬儀に関わる必要はない。葬儀のことは町の人々にまかせて、ただ修行に専念することが大切だ 」と答えられたといいます。仏教では死後の世界ということを言いませんし、親鸞聖人は即得往生を説かれましたので自分の死後に関しては特段関心がなかったのでしょう。しかし、残されたものにとっては親鸞聖人のご遺体はただの物質とは思えなかったのでしょう。ましてや魚につつかせておけばいいとは到底思えなかったことでしょう。親鸞聖人のご遺体は大谷に埋葬され今も残る御廟はそのご遺徳をしのぶよすが（縁）となっています。