四苦八苦は仏教の始まり

四苦八苦、という言葉はよくご存じではないでしょうか。仏教では四苦のほかにも二苦、三苦という言い方もあります。二苦、とは内苦＝自分の心身より起こる苦と、外苦＝外的な要因で起こる苦を表したものです。また三苦は苦苦＝不快なものから感じる苦、壊苦＝好きなものが壊れることから感じる苦、行苦＝物事が移り変わることを見て感じる苦のことです。四苦八苦人間の生き物とした起こる苦である、生老病死と人眼が任がんとして生きる上で感じる苦、愛別離苦（愛するものと別れる苦）・怨憎会苦（憎んでいるものと合わねばならない苦）・求不得苦（求めるものが手に入らない苦）・五蘊盛苦（心身の活動からくる苦）を合わせたものです。仏教はkの世のありさまを苦ととらえるところから始まります。仏教の根本的な態度を表す、四法印の一つに一切皆苦があるほどです。しかしこの、四苦八苦で表される、大変な苦しみや困難を通して「苦」とは何かを深く思い致すところが仏教のスタートとなるのです。
私たちはどうしても苦しいこと嫌なことからは目をそらし、気が付かないふりをして通り過ぎようとします。しかし、見て見ぬふりをしてもいつかは直面しなければならないものばかりです。「苦」を真正面から受け止めた先に本当の人生を生きる意味が見えてくるのです。