便利の中の窮屈さ

消費税が10パーセントに上がってから今日で一週間になりました。軽減税率やキャッスレス決済など慣れないことも多くあちこちで混乱が生じているようです。私も乗り遅れまいとPayPayやLinePayのアプリをスマホに入れたり楽天Edyのカードを作ったりと準備をしました。しかしいざ使ってみると便利になったのかどうか微妙なところです。確かに支払いは早いですし、細かいお釣りも出ないので財布の小銭入れがすっきりしました。一方まだ慣れていないせいもあるのですが、レジでは戸惑うことも多々あります。
私たちの生活は日々便利になっていくのは、そうなのでしょうがその便利さを求める姿勢が一体どこに向かっているのかがわからないように思います。技術的にできるようになったから便利なサービスを作りました、と言っているだけでそれが本当に必要なものかは考えていないのではないでしょうか。
親鸞聖人が作られた和讃の中に「七宝の獄」という言う言葉が出てきます。いろんな宝物に囲まれてはいるけれど、仏の智慧には暗くまるで牢獄の中かれ出ることのできない様子を例えているのでしょう。私たちの生活はいろいろな便利に囲まれてはいますが、その便利なものによって窮屈な生活を強いられているのではないでしょうか。人が本当に望もうものとは何なのか、仏の言葉に耳を傾けて考える時が来ていると感じます。