己が身をひきくらべて、殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ。

是三寺

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己が身をひきくらべて、殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ。

住職ブログ

2019/08/05 己が身をひきくらべて、殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ。

明日は広島に原爆が投下されてから74年になります。毎年平和記念公園では平和記念式典が行われ世界に向けて平和を訴え続けています。しかし、世界では今も争いがなくなることはありません。仏教と説いた釈尊は仏教徒にとって一番大事なことは「不殺生」であるとされました。仏陀の言葉を伝える「法句経」には次のようの説かれています。
すべての者は暴力におびえ、すべての者は死をおそれる。己が身をひきくらべて、殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ。(129偈)
すべての者は暴力におびえる。すべての(生きもの)にとって生命は愛(いと)しい。己が身にひきくらべて、殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ。(130偈)
「己が身にひきくらべて」というのは、暴力によって殺される側に自分の身を置いてみなさいということです。殺される生命の恐怖や苦しみを、自分自身の恐怖や苦しみとして感じ受けとめるなら、殺す側に立つことはありえません。
争いが起こるときには、お互いが「正義」を主張します。自らが「悪」であると主張して戦いを始めることはありません。それぞれの立場に{正義」があるから争うのです。しかしそこには「己が身をひきくらべる」思いが欠けています。
2000年前に仏陀の語られた「己が身をひきくらべる」という言葉は今も生きているのです。

 

 

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