与えられたものの中で幸せを感じる

新聞記事の中で「大きな病気を経験して、与えられたものの中で幸せを感じるという“降りていく生き方”が定着した。すると心は穏やかに。努力はするが、成り行きに任せるという気持ちが大事だと思う」ということが書かれていました。
数年前に出た五木寛之氏の本、「下山の思想」の中でもこれから日本は成長第一の考えからから成熟し小さくなっていく時代を生きることが重要になるという指摘がされています。いつまでも続く成長というものがないように、人生もまたいつしか下り坂に入っていきます。私自身も若い時にできたことがだんだんできなくなってくる。目も耳も昔の様にはいかなくなってきています。失くしたものを嘆いていても何もいいことはありません。今あるものを有り難く思い生きていくことが大切です。煩悩とは「無いものねだり」とも言えます。自分にないものを他人が持っている、そのことに我慢ができず自分を見失っている状態とも言えます。ないものを欲しがるのではなく、あるものに感謝する。このようの生き方ができればおのずと幸せが見えてくると思います。