木蓮を見て目連を思う

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木蓮を見て目連を思う

住職ブログ

2019/03/23 木蓮を見て目連を思う

今庭では木蓮の花が咲いています。「もくれん」と言いますと、字は違いますが釈迦の十弟子のひとり、「目連」尊者がいます。お盆のお話の一つに目連とその母のお話があります。かいつまんで言いますと次のようなお話です。目連は天眼という神通力を操ったといわれ、その神通力で亡くなった母が今どうしているかを観察します。すると母は地獄におり逆さまにつるされて苦しんでいます。目連はお釈迦様にお願いし母を救おうとします。目連は亡き母のために供養をし母は救われ天に上るというお話です。ここで逆さまにつるされた状態を「倒懸(とうけん)」といい、サンスクリット語で「ウランバーナ」と言います。お盆という言葉はここからきています。
私たちは、逆さまにつるされて苦しんでいる姿を、他人のことと見ますが本当に逆さまになっているのは誰なのでしょうか?ほんとうの姿を見ないで急がなくていいことを急いだり、本当は必要でもないものを必要と思い込み手に入らなくて苦しんだりとひっくり返った生き方をしているのは私たち自身ではないのでしょうか?思い通りにならない原因を他人のせいにばかりしている生き方では本当の喜びを感じる人生は送れません。
木蓮の花を見てふとそのような思いがわいてきました。

 

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