お墓に関する迷信は自分を受け止めていないから

お墓に関してはいろいろな迷信があります。墓相（墓石の形や石質）や向きなどで幸・不幸をまねくとか、お墓をないがしろにしていると先祖がたたるとかいったものです。確かにお墓をないがしろにするのはいいこととは言えませんが、それを理由にかわいい子孫にたたるというのはあまりにも料簡の狭い話ですね。なかにはこのような迷信を利用してお金儲けをしようとする輩もおりますので注意が必要です。
本来、お墓の向きや形によって幸せになったり不幸になったりすることなどありません。そのような迷信に右往左往する生き方そのものに問題があります。それは自分の中に起こってくる不安や恐れと正面から向き合わず迷信の中に逃げていることになります。自分の人生に起こったことは誰にも変わってもらうことはできません。しっかり自分のものとして受け止めるところから心の人生の歩みが始まるのではないでしょうか。仏の教えはむずからの中にある迷いや弱さを言い当てる言ことが多々あります。自分の恥ずかしい部分を指摘されるのはいやなことですが、それを真実と受け止めるところから真の仏弟子としての歩みが始まります。