友引の日に葬儀や通夜を避けるのはなぜでしょう

お葬式の日取りを決めるとき友引を避けるということが今でも行われます。友引という字を見て「友を引く」という連想から悪い出来事が続くということからくるようです。
「友引」というのは日々の運勢を暦に記する暦注の一つで「六曜」といわれるものの一つです。友引のほかに先勝、先負、仏滅、大安、赤口があります。もともとの意味は何事も引き分けになり勝負がつかない、ということで仏教とは何の関係もありません。
しかし、先に述べた理由から縁起が悪いとお葬式を避けられる方が今でも多いですし、火葬場がお休みという地域もあるようです。
高槻市では火葬場がお休みということはありませんが、やはりお葬式を避ける傾向があるようです。逆にお寺の行事ごとをあえて友引の日にしておくとお葬式と重なりにくいということで私たちにとってはありがたい面もあります。
いずれにしても友引にお葬式を避けるということは何の合理性もない迷信ですので気にすることはありません。それより大事なことは、そのようなものに振り回される自分のこころの在り方です。
人間のこころは弱いもので何か自分に都合の悪いことがあればその理由をどこかに求めようとします。人間の生死などという私たちの力ではどうにもできないものに出遇えばなおさらです。しかし、命あるものは必ず死んでいくなのです。この事実をしっかりと受け止め、亡くなった方を仏縁として教えを聞いていくことが大切です。